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儲かる中小企業に向けて
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儲かる中小企業へのキーワード



儲かる中小企業へのキーワード

トップ企業を目指そう

 企業事業活動において、トップと2位では大きな差があります。品質を重視するお客様は、最初に、品質面でトップの会社に声を掛け、価格がほどほどなら、そのお客様からの受注は間違いなしとなります。トップ企業の対応が思わしくないとき、次の会社に声が掛かります。その際には、品質もさることながら、価格面の対応が問題とされます。最初に声を掛けられた企業と、次の企業とでは、受注内容が大幅に異なったものになります。このような積み重ねが企業の実績となります。

 よく、中小企業は「オンリーワン企業」を目指そうと言われます。しかし、オンリーワンはノーベル賞みたいなもので、一般の中小企業には不可能に近いものです。それに対し、「トップ企業」は、自分の会社が目指す範囲内でトップであれば、お客さんからトップ企業として声を掛けられます。地域のトップ、業界のトップ、或いは、何かの特定の技術のトップを目指したいと思います。それが「儲かる中小企業」の目指す道です。

 トップの実力を持っていても、お客様が知らなければ実力を発揮出来ません。「売り」の目玉を強調しましょう。

トップ企業で儲かる中小企業を目指すために、次のことを提案します。
    1. お客様から「最初に声を掛けて頂けるトップ企業」を目指し、「売り」の目玉を強調する。
    2. 目指すトップは、品質か、納期か、値段か、サービスかを明確にし、自信を持って主張する。
    3. ISOは儲けの源泉、あるべき姿の追求で儲かる企業の基礎づくり
    4. トップの範囲は、まず、身近な所から構築する。地域限定、技術限定でもよい。
要は、真っ先に声を掛けてもらう会社になることです。そのためには、自分の会社が「トップである内容」を明確にして宣言し、次いで、そのトップのレベル、トップの範囲を拡大し、「トップ企業」の評価の実績を積み上げ、拡大することです。

【反論・意見】
    1. 他社の真似が出来ても、自分の独自性を主張するのが困難。
      • 自分の悪いところが気になり、トップと言うのは困難。
      • 毎日一生懸命では駄目か。
    2. どのようにすればトップと言えるか。
      • お客がトップと思ってくれるか解らない。
      • トップと思うが、トップと言う根拠がない。
    3. トップを維持する自信がない
【改善意見】
    1. あなたの「売り」を明確にし、トップの旗揚げをしましょう。
    2. あなたの会社の競争相手は誰か挙げてみる。
      • 地域範囲を限定してリストアップ。
      • 企業規模で分類。
    3. 顧客が当社を買ってくれるトップの条件を仮定する。
      • QCDの立場で検討。顧客対応(サービス)
    4. トップとは何かを確認
      • 品質、売値、納期、サービスでトップの定義。
      • 顧客の立場でトップと認められるものを定義。
      • 競争相手との差を検討。地域範囲で、企業規模で。
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トヨタ生産方式への挑戦

 約25年前、「トヨタ生産方式」が完成した時期に3週間、トヨタ自動車の生産現場で実作業を行いながら、トヨタ生産方式の実体を学び、そして、最近の状況を確認するため、トヨタ生産方式研究会に参加し、トヨタの利益体質を改めて体験して来ました。トヨタ生産方式は変わったと言われていますが、現在トヨタで実施されている生産方式は、基本的には25年前と変わっていません。一番大きく変わった点といえば、世界規模で自動車以外にも普及している言うことです。最近では、鳩ヶ谷郵便局でトヨタ方式の導入、また、身近なところでは、かんばん方式はコンビニで実施されています。

 トヨタ生産方式と言うと、トヨタ生産方式の2本柱とかんばん方式が挙げられます。
ジャストインタイム(必要なものを必要なときに必要なだけつくる。リードタイムの短縮)
自働化(ニンベンのついた自動化。異常で止まる、わかる。完了したら止まる。)
かんばん方式(ジャストインタイムを支え、ものと情報の同期化を目指す後工程引取のツール)

 また、ムダの削減対策が徹底して実行されています。その中でも最大のムダは「作りすぎのムダ」であるとし、在庫ゼロを目指した「徹底した在庫縮減」が進められています。そしてそれらを確実に実行するための改善活動が強力に推進されています。

このトヨタの現場で実施されている体制を取り入れ、利益体質の企業にするため、中小企業として直ちに実施出来る要点は次のようになるのではと考えます。
    1. 当たり前のことを、当たり前に行う。常に目標を定め、確実に実施する。
      • 1日の生産量や実行目標、品質点検、設備点検などを明確にし、確実に達成する。
      • すべての物の置き場を定め、決めた位置に、決められた方法で置く。
    2. 言い訳はしない。仕掛や不良などは、ゼロを理想として徹底した縮減対策を実施。
    3. 常に改善に努める。改善提案など、知恵を集約する仕組みをつくり、運営する。
    4. 工程は「流れ化」し、「目で見る管理」を行う。
言ってみれば、当たり前のことかも知れませんが、それを確実に、徹底して行うことです。あるべき姿を求め、 当たり前のことを実施し、常に改善を続ける事が大事なのではと思います。

【反論・意見】
    1. トヨタだからできる。トヨタ方式は一般の中小企業では出来ない。
      • 自動車と違い、作るものがいつも違う。
      • 注文したものが、期日通り入らない。
    2. トヨタ生産方式は弱いものいじめ
      • トヨタの方式に合わせるため、外注は苦労している。
      • トヨタに言われれば、それに従わざるを得ない。
【改善意見】
    1. 簡単に出来ないことを実行することで他社に優る「儲かる企業」になる。
      • 当たり前のことをキチッと行うことから実行。身近なところから実施するだけでも価値あり。
      • 改善は標準化から始まる。標準がなければ改善効果が見えない。
    2. 言い訳をしない。実行する方法を考えれば、必ず、実現する。
    3. 改善要素があれば、改善対象として直ちに取り組む。
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ISOは儲けの源泉、あるべき姿の追求で儲かる企業の基礎づくり

ISO9000は、世界の優秀な企業に共通する会社運営方式を集約した世界の標準規格です。

 ISO9000導入の狙いは次の3点にあります。
企業運営の体制の整備:会社運営方針の明確化、品質目標の設定と実績追跡、PDCAの実行
実務運営の改善:営業・設計業務の進め方、現品管理、改善の進め方など
品質の確保:品質確保要件の明確化、不適合品の取扱いと改善、管理システムの確立

 中小企業でISO9000を導入したが、お金と手数がかかり、何の役にも立たないとの声も聞きますが、その会社は、「認証を取得することを目標」にISO9000を導入したから問題なのです。「企業の基礎力育成を目標」にISO9000の導入を目指せば、企業の体質が改善・強化され、必然的に認証も取得されます。1年間で見違える企業に生まれ変わった多くの事例があります。

 認証取得済みの大企業では、ISO9000の効果を高めるため、改善の指針であるISO9004に取り組む企業が多くなっています。ISOは改善の指針として大変有効なツールです。より高度な改善に向け取り組みましょう。内部監査は、職場の改善に合わせ、改善マンの育成に役立ちます。

ISO9000を「儲かる企業の源泉」とするためには、次の事項が重要です。
    1. 導入は単なる認証取得目的でなく、目標値を明確にして改善の実現を目指して取り組む。
      目的値の例:不良ゼロ、納期確保率100%、コストダウン30% など
    2. 書類中心でなく、「整理」「整頓」を中心とする5Sなど、現場管理の基本から実施する。
    3. 業務のあるべき姿を集約したものがISO9000であることを意識し、自信を持って取り組む。
また、ISO14000は環境保全をねらいとしたもので、この規格を実行することで、環境に優しい企業と同時に、省エネ指向の企業が構築されます。

【反論・意見】
    1. ISO9000への取組みは困難。
      • 工程の改善が全然できていない。作業標準などの文書が全然ない。
      • 文書を作る人がいない。
    2. 独自製品を作っているので、ISO9000の必要性がない。
    3. 書類と手数が増え、維持にもお金と人手がかかるが、何の役にも立たない。
    4. 出来るだけ簡単に認証を取得したい。
【改善意見】
    1. ISO9000の推進は業務運営の標準化であり、取り組めば改善が進む。
      • ISO9000は管理の標準規格であり、どんな業種に対しても共通の基準を示す。
      • 業務の標準化が進んでいない企業の管理システム構築には絶好のチャンス。
    2. 効果を上げるには、認証取得が目的でなく、業務の改善指向の取組みが必要。
      • 現場中心の改善を進めれば、効果の上がる認証取得が容易に実現。
      • コンサルタントも審査機関も、簡単な認証取得の推奨傾向にあるが、認証取得の効果は疑問。
    3. 認証取得済み企業も、継続的な改善に向け、更なる改善対策に取り組む。
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パソコンを活用して儲かる企業に

 「儲かる企業」となる為には、コンピュータ技術を使いこなすことも大切です。ITの活用と言うと、インターネットの活用、表計算やワープロが挙げられますが、儲かる企業に向けたパソコンの活用には、受発注・在庫管理、生産管理などの基幹業務をコンピュータ化することが重要です。

 基幹業務のコンピュータ化は、管理システムの自動化です。自動化するためには、自動化対象の処理手順が単純化・標準化されていることが前提です。単純化・標準化の進んでいない業務をコンピュータ化を推進すれば、複雑なシステムとなり、結果的に使いものにならないシステムとなります。高価なコンピュータを導入しても、必要な機能を発揮できず、問題を抱えている中小企業が多いのが現状です。

 財務管理や販売管理は一般に標準化が進んでいるので、大部分の企業では、市販のパッケージソフトを活用できます。しかし、生産管理システムは、企業による特殊性が多く、中小企業が使いやすいシステムは見あたりません。業務の標準化には、ISO9000に準拠するのが早道です。「儲かる企業」を目指したコンピュータシステムの導入のためには、ISO9000に準拠した業務の標準化・単純化の整備をお勧めします。

コンピュータを導入するに当たって下記の点を考慮する必要があります。
    1. 業務運営の標準化と単純化
    2. 業務体系整備の進んでいない企業は、個別開発型よりパッケージ型を採用
      業務形態が多様で、業務運営方式の定形化も不十分な中小企業の現状の業務運営は、複雑でムダが多い。業務分析から行う方式でムダが多く、高価なシステムになる。
    3. 早期立ち上げとデータの一元化
      多様な業務形態の中小企業では、業務全体同時立ち上げでなく、標準化を終えた業務単位に早期に立ち上げて実用化し、最終的にはデータの一元化の出来る方式を目指したい
    4. 効果に重点を置いた導入計画
      • 重複インプット作業を徹底してなくする
      • データの一元管理で、全社の業務の連携をはかる
【反論・意見】
    1. 多品種少量生産で、コンピュータ化は無理。製造工程が複雑で人でなければ管理できない。
    2. コンピュータのデータと現物とが一致しない。
    3. 表計算とワープロをLANで結んでおり、これで十分。
    4. コンピュータを操作できる人がいない。
【改善意見】
    1. 多品種少量生産は、人で管理するのは困難。
      • 人による管理には限度がある。多品種生産管理こそコンピュータを活用。
      • 特定個人の記憶に頼っては、他の人への業務移行が不可能。
      • 従業員の高齢化対策をどうするか。
    2. コンピュータの導入は、まず、工程の単純化・標準化から。
    3. 基幹業務は、表計算・ワープロから脱し、システム化へ。
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お客様は、なぜ、我が社に来てくれるか、その魅力を最大限に活用

 お客様は皆様の会社の何に魅力を感じて取引しているのでしょうか。他社とは異なる、皆様の会社が持っている「何か」に魅力を感じているからではないでしょうか。しかし、中小企業の経営者の皆さんは、当面している問題点を多く指摘されますが、お客様に強調する自社の魅力、「会社の魅力をどのように発展させるか」との問いに、お答えして頂ける方が多くいません。

 最近は顧客のニーズを重要視するあまり「顧客ニーズ」にこだわっていませんか。顧客を満足させるためには、自分の会社の「シーズ」(本来の業務)がお客様に気に入ってもらう条件を満たしていることが必要です。そして、皆様の会社の得意業務の「会社の売り物」が、他社に比して優れていることを明確にして、お客様に知らせなければなりません。

 欲しいものが見えなければ、欲求が起こりません。ソニーのウオークマンなど、多くの新製品は、形が見えるようになって、初めて「欲しい」と言う「ニーズ」が発生します。そして、そのニーズを手にし、「買いたいと思う気持ち」の「ウォンツ」に発展させることで、顧客のニーズと供給者のシーズをドッキングさせることができます。中小企業では、会社そのものの魅力を客さんに提示せねばなりません。まず、業務の優秀な「シーズ」を充実し、その優秀さをお客様に知ってもらい、その「シーズ」を「ウォンツ」に発展させる「魅力」付けを行うことで、儲かる中小企業を目指せます。

儲かる中小企業を目指すために、次のことを提案します。
    1. お客様は、なぜ、我が社に来てくれるか。お客様が魅力を感ずる我が社の「シーズ」を再確認する。
    2. 「シーズ」を高度化する中で、顧客の「ニーズ」に応え、「ウォンツ」に結びつける「魅力度」発揮の運営を行う。
    3. お客様のニーズに対応する中で、新たなシーズを探り出し、お客様へのサービスを拡大する。
要は、儲かる中小企業になるためには、我が社の売り物である「シーズ」を明確にして、それを育て、お客様に知ってもらい、お客様に役立つ会社運営を行うことではないでしょうか

【反論・意見】
    1. お客様のためを思って一生懸命やっているが、注文が減少。
      • お客様の要求が厳しくなり、ついて行けない。
      • 従来の注文が減り、やりにくいものが増える。
    2. 新しい分野を開拓せよといわれるが何をしたら良いか解らない。
【改善意見】
    1. あなたの会社の「得意技」は何か。顧客にとっての「魅力」をリストアップ。
      • 他社には出来ない、当社独自のものは何かの明確化。
      • 顧客にとって、取引きしているあなたの会社の魅力は何か。
    2. 現在の得意技・魅力度を活かした方向付けを探る
      • 現在の顧客の、当社に対する更なる要望を聞き出す。
    3. 新技術の取り入れにチャレンジ。
      • コンピュータを使ったらどうなるか。インターネットのホームページはどうか。
      • 当社に関係する別の技術はないか。
      • 他の業界で参考になるものはないか。
      • ISO9000の認証を取得し、顧客の信用を確保するのも重要な要素。
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「儲かる仕組み」と「儲ける努力」、管理のシステム化は、まず、「単純化と標準化」

 「儲かる仕組み」は、「儲ける努力」が定着したとき実現します。

 大きな投資を必要とする自動化システムでは、稼動時間の差が原価を構成する設備費となり、儲かる仕組み」づくりに向け、稼動時間を長くする「儲ける努力」が必要です。

 管理で「儲かる仕組み」とは、組織の運営が構築され、その通り運用されることです。即ち、効率の良い運用システムの自動化です。異常に対応方法を確立し、「儲かる組織運営」に。このような「儲かる仕組み」の指針として「管理システムの標準」を示したものがISO9000です。

 情報処理の「儲かる仕組み」は、各種の情報が自動的にそのシステムで処理されることです。そのシステムづくりにはシステムを単純化、標準化の「儲ける努力」が必要であります。

 このように「儲ける努力」には、「単純化と標準化」が両者共通の課題となります。従って、ISO9000が効率よく実施されている企業ではコンピュータの導入が容易であり、コンピュータシステムが効率良く運営されている企業では、ISO9000の導入が容易です。

「儲かる仕組み」づくりに向け、「儲ける努力」の計画と実行
    1. 「儲かる仕組みづくり」を定着させるための「儲ける努力」
      • 自動化システムでは「稼動時間を長く」
      • 管理と情報化には「単純化と標準化」
    2. 管理の標準化の指針はISO9000。管理の単純化と標準化。
      異常の変化に対応出来るシステムへの「儲ける努力」が必要。
    3. 情報管理の「儲かる仕組み」は、企業運営情報の自動処理
処理の手順が明確に定められ、手順通り実施されることが「儲ける努力」

【反論・意見】
    1. 生産するものが常に変わり、単純化や標準化は困難。
    2. 日常作業に追われ、単純化や標準化を検討する余裕がない。
    3. 業務の単純化や標準化の方法が解らない。
    4. ISO9000の認証取得とコンピュータ導入の価値があるか。導入にはどちらが先か。
【改善意見】
    1. まず、現場と業務の「整理」「整頓」を中心とする5Sを実施する。
      • 現場から不要品は一切排除し、必要な品物の置き場を決め、表示する。
      • 机上、棚の書類で、不要なものを徹底して排除。
      • 不要の判断は時間を基準とし、1週間以内は身近に、1ヶ月以上は別室管理など。
    2. 生産、業務の流れを整理し、業務の流れ化を進める。
      • 材料の持ち込みから出荷まで、製品の流れ方向が一定になるように工夫する。
    3. ISO9000とコンピュータシステムは、今後の管理には必須のツール。
      • 「単純化・標準化」には、まず、管理の標準化を示すISO9000の導入を推奨する。
      • コンピュータシステム導入済み企業は、ISO9000基準で業務を再検討。
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従業員の知恵と力が会社の底力、それを引き出す教え方

 企業は人なりと言われますが、まさに、儲けを実現させるのは「人」です。しかし、中小企業の従業員に対する教育方法が気になります。「兎に角一生懸命仕事をしている」と言われますが、その作業が本当に儲かる作業となっているかどうか、経営者、管理者の立場で見直しては如何でしょうか。この「一生懸命」の中に「知恵を引き出す」仕組みを入れれば、儲かる企業になります。

 過去最高の決算発表されるトヨタ自動車関連のニュースに接するにつれ、利益を追求し続ける徹底した「改善」の進め方にあわせ、トヨタ自動車の人づくり方法に学びたいと思います。

 トヨタ自動車の工場運営の基本は「よい品、よい考え」の標語に示されているように、従業員に考えさせる「改善」で成り立っています。それと、上司は部下の仕事の内容をしっかり確認し、標準化し、そして部下に任せ、「改善」へと発展させる「部下の知恵を引き出す」教え方です。単に仕事を部下に任せる「放任」ではありません。中小企業で真似の出来るところは取り入れたいと思います。

知恵を引き出す教え方としては、次の3つの方法があります。
    1. 現在の仕事のやり方を徹底して観察し、ムダを発見して改善し、標準化する。その際、当事者にお任せでなく、管理者も一緒になって観察する。
    2. 他に学ぶ。他社や他の作業者、他部門の作業方法で良いところは取り入れる。工場見学、テレビ、書籍など、他人の知恵を学べる機会を活用する。講習会などの参加機会が与えられれば最高です。
    3. 常に改善に努める。昨日より今日、今日より明日。そして、1年前、3年前と比較して、前進をしていることを確認しながら、毎日楽しく改善を続ける。
儲けるための手法や情報は、このシリーズで紹介したもの以外にも沢山あります。しかし、それを自分の企業で活用せねば何にもなりません。ご発展をご期待申し上げます。

【反論・意見】
    1. 人材がいない。
      • 改善を指向出来る人材がいない。教える人もいない。
    2. 日常作業に追われ、人の教育など考えられない。
      • 忙しい。教育する余裕がない。
    3. 人材育成には、各人の自由に任せ、技術を身につけさせるのがよい。
      • 作業者に仕事を任せれば、成長する。
      • 管理者が関与しない方が、社員は伸びる。
【改善意見】
    1. 自己流発揮の前に他の人の方法を学ぶ。
      • 「学ぶ時間がない」は、「学ぶ気がない」の言い訳。
      • 従業員教育には、多くの参考事例がある。最適な方法を学ぶ。
      • テレビ、新聞、書籍、見学会など、身近な情報の活用。
    2. 従業員の仕事を観察し、最適な方法を考える。
      • 従業員任せの自己流でなく、仕事のやり方を観察し、改善指向。
      • 上司と部下が一緒になって最適な方法を検討する。
    3. 仕事のやり方を決め、標準化し、その改善に努める。
      • 仕事のやり方を決めれば、改善の方向が見える。
      • 改善の目標を設定し、成果を追求。
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トレンド指向で成長路線開拓

 現在、バブルの絶頂期を超える生産を行い、景気回復を実感している企業がある反面、受注がバブルの時の半分くらいに落ち、上昇の兆しさえ見えず、「景気回復は、まだ、我が社まで来ない」と嘆いている経営者もいます。

 この原因は一言では言えないかも知れませんが、トレンドを指向した経営を行っているかどうかと言うことも一因と思えます。多忙を極めている社長は、特定の親会社に頼っていては将来が危ぶまれるので、新規受注先の開拓努力を行っています。新規の受注先開拓にはISO9000の認証取得は必須条件と言っています。一方、生産の落ち込んだままの会社は、親会社からの注文は減少するばかりで、ISO9000は親会社からの要請もないし、認証を取得した会社から、お金が掛かり、書類づくりが大変と聞いているので、ISO9000をとる積もりは無いと言っています。最近、このような話を耳にすることが多く、中小企業に対し「トレンド指向経営」を強調する必要性を感じています。

親会社では、製品も、部品の調達方法も大幅に変化しているのが現状です。何年間も同じ物を作れる方がおかしいのです。親会社は国際競争力をつけるために、常に最適調達を求め、海外生産を含めて検討を行っています。中小企業としては、受注製品のトレンドを確認しながら、受注先の多角化を目指さねばなりません。新規受注の確保には、顧客が要望する経営管理の主なトレンドとして次の3項目が上げられます。
    1. ISO9000の認証取得:品質優良企業のパスポート的存在です。
      経営体質の改善と、外部評価には欠かせない事項。自社の改善を行う方向付けで認証取得活動。
    2. ISO14000の認証取得:環境対策優良企業の証拠です。
      環境重視の電子関係では、認証取得を発注の前提としている企業が多くなっています。
    3. 基幹業務のコンピュータ化:確実な納期確保には、コンピュータの活用は必須条件です。
      複雑化する生産管理には、表計算を超えたデータの一元管理とコンピュータの活用が必要です。
【反論・意見】
    1. ISO9000の認証取得には、お金と書類作成の工数がかかるが、何の効果もない。
      • ISO14000は認証取得の価値があるが、ISO9000は何の役にもたたない。
      • 現在、書類は殆ど無く、新規に作るのは大変。
      • 知り合いの会社がISO9000をとったが、何のメリットも無いと言っている。
      • ISO9000の認証をとらなくとも、しっかりした会社運営をしている。
    2. 生産管理のシステムを入れたが役に立たない。
      • システムが複雑で使い切れない。
      • 1年掛かって構築したが、試運転したら問題だらけ。
    3. 多品種少量生産で、コンピュータでは管理出来ない。
      • ベテランの人に任せておけばうまく行っている。
【改善意見】
    1. ISO9000は認証取得を目的とせず、体質改善を目指し、まず、実務改善を実践。
      • ISO9000は品質優良企業のパスポート的役割。引き合い対応には必須条件と認識。
      • ISO9000は役に立たないと言ったら、そこからの新規受注は絶対に望めない。
      • 現場改善を行えば、書類作成は簡単な作業となる。
    2. 多品種少量生産ほど、人手での管理が困難。
      • 業務上必要で、理解できるところから導入し、利用状況を確認しながら逐次拡大。
      • ベテランの人が突如、退社してもカバー出来るリスクマネジメント対策を実施。
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自信を持った業務運営で、活性化を推進!

 社員が生き生きと、活気にあふれた仕事をする活性化した職場にしたいものです。このような職場の話題は、能率向上や、お客様に喜んでもらうための前向きの内容が中心です。待遇や仕事の不満話が中心の人達の会社とは業績に大きな差がでます。

 このように活性化する職場はどうして出来るのでしょうか。まず、各人が自分の仕事に自信を持つことです。そして、自分の仕事、自分の会社は業界トップの仕事を行っていることに誇りを感じていれば、他社に負けないようにするために、自分の仕事のやり方に改善を加えることになります。

 ISO9000の要求事項を確実に実行し、継続的改善を実行していると自負している人や、TPM賞を受賞した企業の職場では、自信にあふれた仕事をしています。自信を持った業務運営は活性化を促進させます。その成果を従業員に還元させる経営姿勢も重要です。

形式的にISO9000の認証を取得した企業では、実際にISO9000に準拠した業務を行っていても、業務運営に自信を持てないでいます。ISO9000は世界の品質優良企業の業務運営を集約したものであり、認証取得を下記のように運営すれば、活性化に役立つものになります。
    1. 業務運営の実体が理想の形になればISO9000の認証が取得出来る状態になります。企業運営の活性化のためには、ISO9000の認証取得を目的とせず、業務のあるべき姿の方向を示すものと受け止め、ISO9000の要求事項を理解しながら企業の運営体制の構築を行うことです。
    2. 積極的に工場見学を受け入れることです。工場見学に来社されたお客様から、きれいな工場だ、この会社の品物は安心して使える等の褒め言葉をもらえれば、活性化がより促進されます。工場をショウルーム化することです。
    3. ISO9000は書類中心でなく、規定類は業務の実態を標準化したものとすることです。標準類の管理の効率化にコンピュータを活用することは大変効果があります。
【反論・意見】
    1. 活性化と言っても、毎日の仕事に追われ、そんな余裕がない。
      • 活性化などと言わなくとも、従業員は、皆、一生懸命仕事をしている。
      • 活性化など、抽象的なことを言っても始まらない
    2. ISO9000の認証を取得したが、書類が増えるばかりで何の役にも立たない。
      • 書類が増え、書類に振り回されている。
      • 不良や納期遅れも減少せず、認証取得の効果が見えない。
      • 審査の度に、役に立たない勉強をせねばならない。
    3. 工場見学に来られると仕事にならない。
      • 工場は見せるものでなく、作業の場である。
【改善意見】
    1. 活性化は従業員が誇りを持ち自分の仕事に生き甲斐を感ずるところから始まる。
      • 従業員が自分の仕事に生き甲斐を感ずるような仕事の環境作りが重要である。
      • 従業員を褒め、そして、企業の業績に寄与する結果に対しての褒賞制度も必要。
    2. ISO9000の認証取得を武器として活用。
      • ISO9000の認証取得を新規需要開拓に活用できるように、効果のあるものにする。
      • ISO9000の認証を取得することによる顧客へのメリットを強調する。
    3. 工場見学に見えるお客は最上の顧客・我が社の工場を見学に来られるお客様は貴重な顧客。
      • 我が社のファンを作ることから、事業がはじまる。
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先人の知恵を活用し、我が社をジャンプ・アップ

 愛知万博を頂点に、人間型ロボットが大きな話題を呼んでいますが、2足歩行の人間型ロボットが実現するまでに長い期間を要しました。96年12月20日に発表されたASIMOの実現で爆発的に開花しましたが、ASIMOの発表を聞いた時の衝撃的な印象を振り返ってみると、当時は、今回の地球博の話題は想像もつかないものでした。

 人間の生まれながらの知恵は、大昔も現在も殆ど変わっていません。しかし、大昔では想像さえ出来なかったものが、現在、実現しています。人間型ロボットの発展経過を始め、現在、当たり前に普及している文明製品を思い浮かべるとき、これらの製品は、多くの先人の知恵の上に、熱心な研究者の知恵が加えられて実現したものとの感を深くしています。

 このような技術の発展経過を経営管理に当てはめて考えてみると、個人、或いは企業別に推進してきた管理に対し、品質管理、設備管理、トヨタ生産方式、或いは、コンピュータ、メカトロなど、従来と異なる管理方式や新しい知恵が開発され普及した時、その先人の知恵をどのように取り入れるかが、企業の将来を大きく左右するものになります。

 大企業では、先人の知恵の導入に力を注いでいます。しかし、中小企業では、先人の知恵の導入に無関心な経営者が多いのが気になります。企業発展のためには、先人の知恵を活用して、それを踏み台にした、ジャンプ・アップを図って頂きたいものです。

中小企業は大企業とは異なる独自性を有し、企業運営がなされていることは否めません。しかし、その企業の中に、先人の知恵の導入状況が企業のレベルを決めている大きな要素となっていることを認識して欲しいと思います。独自性の効果を大きく発揮するためには、先人の知恵の取り入れ、その上に高い独自性を積み上げると効果的です。
    1. 中小企業では、先人の知恵を取り入れるには、大企業並みのことは出来ません。しかし、独自性のレベル・アップには先人の知恵を活用することは必要条件との認識は必要です。
    2. ものづくりおける先人の知恵の活用の第1歩は、生産管理と品質管理です。自分で考える前に、多くの人の知恵が集められてるこの管理技術を勉強し、役に立つ点は導入するのが、管理の改善と定着の早道です。
    3. 品質管理の“あるべき姿”を集約したISO9000を“世界の品質標準”との考えで導入すれば、効率の良い先人の知恵の活用となります。
【反論・意見】
    1. 中小企業では、現在の仕事を一生懸命行うのが精一杯。
      • 勉強する暇がない。
      • この仕事は他の人にはわからない。
    2. 中小企業は大企業とは違う。
      • 多品種で雑多なものを作っており、大企業の管理技術は役に立たない。
      • 大企業のような人材もいないし、お金も、暇もない。
    3. ISO9000はお金がかかるが役に立たない。
      • 書類づくりが大変。
      • 中小企業では必要ない。
【改善意見】
    1. 他人の力を活用することで、現在の自分を超える仕事が出来る。
    2. 大企業も中小企業も、改善するための管理の基本は同一。
    3. ISO9000は認証取得を目的とせず、企業活性化の手段として活用。
      • お客様に誇れる品質。
      • 顧客の新規開拓には必須条件。
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フレキシブルな自動化システム/ロボットとコンピュータ

 人手作業を自動化する場合、作業を分析し、現在の作業に最適な専用システムを構築する方法と、ロボットを活用して構築する方法とがあります。専用システム方式は、構築時には、使いやすいが、一般に、立ち上がりに多くの時間を要します。これは、基本要素に関しても新たに設計製作するものが多く、設計期間の他に、多くの場合、初回品として品質対策が必要です。その上、製造対象が変わったときには、設備に大きな変更が必要となります。

 一方、ロボットは、自動化の機能と品質はロボット本体に組みこまれているので、ロボットの周辺装置を製作することで自動化システムが構成されます。また、新規に設計製作する要素は周辺装置に限られるので、品質面のトラブルが少なく、その上、製造する対象が変更になった時も、容易に対応できます。そして、プログラムの選択で各種の作業が実行できるフレキシビリティに富んだシステムとなります。自動車が同一ラインで多くの車種の生産を行えるのは、自動車の組立工程はロボットを用いて自動化されているからです。

 コンピュータシステムをものづくりの自動化と比較してみます。業務の内容を分析してシステムを構築する方法は、業務の実態を反映し、使い勝手が良さそうですが、作業工程を変更した際に、コンピュータシステムを変更するのは困難です。一方、コンピュータを工程ごとに区分して必要機能を作り込み、その組み合わせでシステムを構築する方式は、品質が作り込まれて安定していると同時に、工程の変更に応じた編成替えが容易に行えます。

 生産管理のコンピュータシステムは、生産に関する情報の自動処理システムです。的確な情報処理を行うためには、まず、実務作業の確立が前提です。不完全な実務作業をコンピュータで管理したら業務に混乱が生じます。コンピュータの前に確実な実務ありきです。

 中小企業で、生産管理システムを上手に使いこなしている企業と、導入はしたが使い切れずにいる企業があります。中には、導入後、殆ど使わずに廃棄した企業もあります。中小企業が生産管理システムを導入する際に考慮すべき事項をあげます。
    1. コンピュータで実行させる仕様は、企業自身で作成する。コンピュータのSEは、提示された仕様に対するプログラム作成の専門家であり、実務の専門家ではない。
    2. コンピュータ化は、業務の自動化であり、自動化に適する方式に業務を改善後、コンピュータ化を計画する必要がある。
    3. コンピュータ導入の目的と、導入効果を発揮させる改善策の検討が重要である。自社内で十分な改善策の検討が出来ないときは、コンサルタントに依頼する方法も考える。
【反論・意見】
    1. 多くの機能を持つパッケージソフトを勧められている。
      • 将来のことを考えると、機能は多い方が良い。
      • 多くの機能を持っているメーカーは経験が豊富で、信頼度が高い。
    2. 我が社に合ったカスタマイズをしてくれるソフトを選びたい。
    3. 我が社の現状を調査して構築するシステムは使いやすいのでないか。
【改善意見】
    1. まず、本当に必要な機能を確実に実行することが必要である。
      • 導入時には仕様を欲張らず、システムを単純化し、確実な実行が必要である。
      • 必要機能を十分使い込めば、その企業に必要な拡大機能の内容が見えてくる。
    2. カスタマイズを行うことは、システムの変更が困難なことを意味する。
    3. 現状調査から構築する時は、仕様を明確にすることが肝心。
      • SEは提案された仕様通りのシステムを構成するが、業務改善は行わない。
      • 改善要素を織り込んだソフトでは、業務改善の方向も示唆。

儲かる企業の基本条件 〜「儲かる中小企業のキーワード」のまとめ〜

  「儲かる企業」とは、どういう企業でしょうか。
環境が変化する中で、常に利益を出し続ける仕組みが標準化され、 そして、その仕組みが継続的に改善されるシステムになっている企業ではないでしょうか。
 このような仕組みとしては、3つの観点での対応が必要です。
@商品の選択と受注の確保です。
顧客が要求する商品を探求し、顧客から評価され、注文を受けることです。
Aシーズの育成と競争力です。
成長が期待される商品、儲かると見込まれる商品や業種には競争者が参入します。
この競争者に打ち勝つ力を確保することが必要です。
Bそして、優位性を保ち続けるには、継続的に改善を続ける仕組みづくりが必要です。
 この3つの条件を実現し、儲かる企業として定着させるためには、それを実現させる努力が必要です。
トヨタ自動車に代表されるように、常に改善に努め、標準化を進め、 「儲かる仕組み」の構築に向けた取組みを行うことが必要です。

 「問題がないのは大問題」です。
あるべき姿のレベルを向上させて問題点を見つけ出し、改善にチャレンジしましょう。
世の中は進歩しています。昨年に比べどうか。3年前に比べどれほど進歩したか。
5年前と同じことをやっていたら大問題です。
今の自分に満足せず、世の中の進歩に後れることのないよう、半歩先取りの改善を進め、儲かる企業を構築しましょう。 

 儲かる企業の基本条件として、下記の3つの条件を挙げたいと思います。
(1)顧客満足度110%を目指した顧客対応
(2)同業他社が真似の出来ない企業のノウハウ育成
(3)自己満足度95%とし、常に改善を指向

 顧客との約束事項を達成することは当然のことで、顧客満足度100です。
約束事項にプラスしたものを加える顧客満足度110%実現させることで、儲かる企業が構築されます。
 儲かる企業としてのノウハウを構築しても、同業他社に真似をされ、他社に追い越されては何にも なりません。
他社が真似の出来ないノウハウの育成しましょう。
 現状に満足しては進歩がありません。常に進歩を意識して問題点を探し出し、改善を続けましょう。

【反論・意見】
    1. 儲かる企業を育成せよと言われても、我が社にはそんな力がない。
          ・人がいない。
          ・お金がない。
          ・忙しくて、改善を行うヒマがない。
    2. 改善せよと言われても、決められた仕事以外のことをやらせると会社を辞めてしまう。
    3. 改善活動を始めても長続きしない。 
【改善意見】
    1. 改善が出来ない理由を上げるのは、言い訳である。やろうと思えば、必ずできる。
           ・欲張らず、まず、手近なところからはじめ、小さな改善を積み重ねよう。
           ・忙しければ、忙しさを軽減する改善から着手。改善しなければ忙しさが続く。
    2. 改善に興味を持たせる動機付けが必要。実績を評価。
    3. 改善には、必ず努力が要求される。努力を継続させるには動機付けが必要。
      世の中の進歩の動向に関心を持ち、半歩前進の動機付け。
          ・経営者・管理者が率先して実施。
          ・改善の見本を示し、改善への自信と意欲を持たせる。

      
 
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